9月17日より11月20日まで、「KENPOKU ART 2016茨城県北芸術祭」が開催されている。
茨城県北部にある6つの市を舞台に65日間開催され、今年のテーマは「海か、山か、芸術か?」
テーマの通り開催地には海沿いや山もあるが、自然やアートだけでなく工業や化学技術の発展した土地としての独自の芸術祭となるようにと、総合ディレクターの南條史生は語る。
風光明媚な海と山が織り成す豊かな自然に恵まれた茨城県北地域は、かつて岡倉天心や横山大観らが芸術創作活動の拠点とした五浦海岸、クリストのアンブレラ・プロジェクトで世界の注目を集めた里山をはじめ、独自の気候・風土や歴史、文化、食、地場産業など、多くの創造的な地域資源を有しています。こうした資源の持つ潜在的な魅力をアートの力を介して引き出すことにより、新たな価値の発見と地域の活性化を図るため、日本最大規模となる広大な「KENPOKU」地域を舞台として、国際的な芸術祭を開催いたします。
そこでこの芸術祭は、茨城の持つこのような先進性に注目し、自然との対話と同時に、最先端の科学技術との協働にも注目をしていきたい。現代において、美術はもはや絵画と彫刻からなるだけではない。科学技術を使ったメディアアート、さらに次世代の変革を担う生物学を援用したアートも登場している。
地域に根ざした作品作りだけでなく構成が「アートプログラム」「ソーシャルプログラム」「連携プログラム」から成るのも同芸術祭の特徴だ。
アートプログラムでは国内外のアーティストが地域のリサーチのうえ制作・展示を行い、ソーシャルプログラムではアートハッカソン、一般公募、体験型のプロジェクト(ワークショップやパフォーマンス上映など)などが行われる。連携プロジェクトは国際交流や大学、産業との連携だ。また、茨城県北部の魅力を発信、創出することにも力を入れ、ガイドブックでは地元のショップガイドやおみやげ、食事の情報なども充実している。
近年、地域活性化のための芸術祭やアートを絡めた町おこしが活発な印象があるが、この県北芸術祭も訪れれば日本の新たな魅力や強みを発見できる機会になるのではないだろうか。
私も会期中一度は足を運び、他の芸術祭との違いや場所の魅力などを見たいと思っている。
公式サイトではアーティスト/作品情報やモデルコースなどもあって充実しているので興味ある方はぜひチェックしてみてほしい。
茨城県北芸術祭 http://kenpoku-art.jp/
名称:KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭
テーマ:海か、山か、芸術か?
総合ディレクター:南條 史生
会期:2016年9月17日(土)~11月20日(日)[65日間]
開催市町:茨城県北地域6市町(日立市 高萩市 北茨城市 常陸太田市 常陸大宮市 大子町)
主催:茨城県北芸術祭実行委員会(会長 橋本 昌 茨城県知事)
作品数:約100(プロジェクトを含む。約20の国と地域より参加)
主な展示会場:
①五浦・高萩海浜エリア(茨城県天心記念五浦美術館周辺や高萩市の海浜部)
②日立駅周辺エリア(JR常磐線日立駅周辺)
③奥久慈清流エリア(常陸大宮市の久慈川流域やJR水郡線常陸大子駅前地区)
④常陸太田鯨ヶ丘エリア(常陸太田市中心部の街並み)
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