10月2日、今年始まった茨城県北芸術祭(KENPOKU ART)へ行ってきました。
広大な面積の県北地域に作品が点在しており、大きく4つにわかれたエリアのうち1日にまわれるのは1〜2エリアと言われている芸術祭。
その中でも楽しみにしていたのが飴屋法水作品「何処からの手紙」でした。実際に1日で2エリアをまわり、ハードでしたが行って良かったです。
この作品については、あまり写真や物語を載せるとネタバレになってしまうかと思うので、少しだけ。(会期が終わった頃に写真や言葉を増やすかもしれません。)
茨城県北に実在する4つの郵便局を対象に、ハガキを送ります。すると、あなたの元に、それぞれの場所から一通づつ、招待状のような「手紙」が届きます。「手紙」が案内してくれるのは、場所の中の、とある風景。過去。現在。これは、4つの手紙で構成された、もうひとつの小さな芸術祭です。一般公開の芸術祭プログラムと併せて、ぜひ体験してみてください。
「何処からの手紙」は、事前に招待状のような手紙をもらうところからはじまります。
はがきを全部で4カ所に送りましたが、今回まわったのはその内の2カ所、常陸太田市エリアの「駅前のカンタ」「イヤホーンの中のプロスト」と、日立駅エリアの「崖を降りて見えるもの」「日鉱の鉱山 本山跡地」
返送されてくる手紙には風景のポストカードと、その場所の物語と、地図が封入されていました。
それは芸術祭のために作られたものではなく、風景に馴染みずっとそこに在ったものや時の記憶で、作品をたずねてまわることでその土地の過去の風景を見てしまったような気持ちになる。
「芸術祭の作品」というよりも不思議な旅路の提案をくれたものでした。
日立駅エリアにある2作品と、日鉱鉱山跡についても、県北がどのような地理・歴史を持った地域なのかを知れて、街が持っている時間を垣間見れたようで本当に行って良かったです。
街で行われる芸術祭の作品がスクラップ&ビルドなことに少し疑問や懸念を抱いている私は、このような街の見せ方もあるんだと知れて良い意味で驚きました。
街の人がどう感じているかはわからないけれど(聞いてみたい)、県外から見に行った身としては、その街にしかない時間を少し感じることができたと思ってます。飴屋さんの関わるものを何度か見てきたけれど、こんなに不思議な気持ちになったのははじめて。すごく心に残ったのでおすすめしたいです!
アーティスト:飴屋法水
作品番号:G01
作品名:何処からの手紙
茨城県北芸術祭 http://kenpoku-art.jp/
名称:KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭
テーマ:海か、山か、芸術か?
総合ディレクター:南條 史生
会期:2016年9月17日(土)~11月20日(日)[65日間]
開催市町:茨城県北地域6市町(日立市 高萩市 北茨城市 常陸太田市 常陸大宮市 大子町)
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